
SF作家が虫のお医者さんを書く理由、幼馴染の死と客観性への違和感
人間とはそもそも本質的には何なのか、と問うところが私の創作の出発点です。
現在
SF作家・詩人として活動し、Kindle、ウェブ、同人誌など媒体を意識して作品を書いている。虫の医療が無料の架空の国を舞台にした『蟲医』は9巻まで出ており、AIで63言語に対応した。電子文芸誌『チャかシズム』を主宰。図書館で働き、トランペットの効果音演奏をTikTokに上げ、12年以上ヨガを続けている。人間と人間でない存在の両方を描き、人間とは何かを問うのが創作の出発点だと話す。
過去
本をよく読む子どもで、小学校ではトランペットを吹いていた。高校では文芸部で書き、ウェブ掲示板「文学極道」で詩を発表し始めた。高校生のころに病気で亡くなった幼馴染の意志をどう引き受けるかが、思考の芯になった。静岡大学農学部に進み、2012年にカナダのアルバータ大学へ留学。子どもの頃から母に言われ続けて分からなくなっていた「客観性」が、哲学の講義で「理性の限界」を知って解消した。帰国後に体調を崩して休学し、2016年に卒業、Kindleで詩集を出して文芸の活動を始めた。
人生のパズルのピースがハマったような感覚があった。
未来
自分が死んだあとも読まれ続ける作品を書きたい。持続性のあるサービスにアーカイブを残すことも課題と考えている。当面は『UMAご飯』の完結と、スケールの大きい「愛」をテーマにした作品が目標。いつか新聞連載ができるなら色文字の新聞小説を作ってみたい。書くことでまず自分が満足し、そのうえで誰かを喜ばせたいと話す。
自分が死んだあともずっと読まれたり残ったりする作品を書きたいと思います。
公開
聞き手:栗林康弘

