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「一億円あげます、明日から自由です」って言われても、困る。——ある夜の対話・後編

「一億円あげます、明日から自由です」って言われても、困る。——ある夜の対話・後編

T 2026年
生きづらさ新規就農実存主義社会人大学院生在野研究思想離婚
他人——自分の外側にあるものっていうのは、基本的に「のっぴきならない」というか、まあ戦争状態なのよ。

現在

子育てをしながら時短勤務で働き、職場ではうまく振る舞えているが、内面では強い倦怠感と虚無感を抱えている。何をしても感動できず、他人や社会に対して根深い不信と警戒心を持つ一方、親身になれる人を羨ましく思う自分もいる。パートナーとは「思想離婚」というかたちですれ違いを自覚しており、2028年度からの新規就農・地方移住を検討しているが、動き出す気力が湧かない状態にある。

過去

文系の社会人大学院に進学したが、3〜4年在籍しても何も生み出せず「制作に対する適性」への疑問を抱えたまま休学し、いま退学を検討している。受験期も就職期も「次どうしよう」という不安に追われながら人生を進めてきたと振り返る。ここ2年ほどでメンタルが崩れ、「生まれてきて良かったのか」と思うほどの虚無感を抱えるようになった。

俺、ずっと人生が「次どうしよう」の繰り返しで進んできたんだよね。

未来

明確な将来像は描けておらず、「一億円あげて自由にしていい」と言われても困ってしまうほど、思考から逃れられない状態にある。新規就農は選択肢として意識しているが、覚悟の重さや飽きることへの不安から踏み出せずにいる。今のネガティブな感情はあくまで「この瞬間のスナップショット」であり、常にそうであるわけではないと自ら言い添えている。

「一億円あげます、明日から自由です」って言われても、困る。
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公開

聞き手:吉岡詩織(Tapi)

栗林康弘

このインタビューの監修

栗林康弘(qbc)

無名人インタビュー主宰/聞く学校 校長/パーソナルコーチ

2020年に無名人インタビューを始めました。自分で872本のインタビューを聞き、423本を編集。いまは自分を含む16人の制作メンバーで年間約400本のインタビューを行い、これまでにのべ132名が聞き手・編集として参加しています。公開した実例は1,500本以上。聞き方の体系として「平聴(フラットリスニング)」を提唱し、2026年に「聞く学校」を開きました。1978年生まれ。(「聞いた」「編集した」は2026年6月30日、チームの本数は2026年8月1日時点)

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