無名人時計
COLUMN

起業した人たちの、きれいごとじゃない話。無名人インタビュー5選

「起業 体験談」「起業 きっかけ」。そうした言葉で検索してこのページにたどり着いた方が、いるかもしれません。ここにあるのは、起業の手順でも、うまくいく方法でもありません。実際に起業した人が、そこに至るまでに何があったと話しているか、いまそれをどう言葉にしているか。その記録です。

無名人インタビューは、有名無名を問わず、その人の人生の話を聞くインタビュー企画です。これまでに1,500件以上のインタビュー実例を公開してきました。そのなかから、起業について語っている5本を選びました。20年以上続けている人、コロナ禍の直前に開業した人、25歳で始めた人、始めて1ヶ月で迷走したと話す人、58歳で始めた人。年代も業種も、始まり方もばらばらです。

この記事は、起業を勧めもしませんし、止めもしません。5人の語りから共通のノウハウを取り出すこともしません。うまくいった話、いかなかった話という分け方も、この記事の側からはしません。掲載の順番に優劣の意味はありません。

各項目には、その人が話した言葉をそのまま引用しています。要約はしていません。気になった一文があれば、その先は元記事で読んでください。引用はすべて、公開済みの記事からの原文そのままです。

1.面倒くさい、から始まった起業

それである時「もう履歴書を書くのも、転職活動するのも”面倒くさい”」って思って、仕方なく起業しました。起業に対する「希望」であるとか、もっと言えば「野望」みたいなことは全く無くて。

── ぼっち起業コンサルタントの人(無名人インタビュー)

起業歴20年を超える50代男性コンサルタントの語りです。始まりが「希望」や「野望」ではなかった、という言い方で、そのときのことが説明されています。そこから20年以上をどう過ごしてきたのかは、元記事のなかで続いていきます。

2.開業したタイミングで、コロナ禍が始まった

二〇二〇年に独立して、金沢駅前エリアに移転して、ワンフロア丸ごと使える広いテナントでゼロから内装を作って、それなのに開業したタイミングで新型コロナウイルスが世界中に蔓延して……ひとまずお店を作った経緯としては、そういうことですね。

── マジックも小説も僕の中ではやることは変わらない人(無名人インタビュー)

コロナ直前に開業したマジックバー経営者の語りです。移転、内装、そして流行の始まりまでが、ひと続きの文で並べて話されています。この「経緯」のあとに何があったのかは、元記事にあります。

3.前半10年をどう使うか、と考えた

ここから続けて社会人でやったところでサッカーは楽しいかもしれんけど、今から大人になって40年近く働くのにそれでサッカーで前半10年使うのって結構おかしくねと思っちゃって。それがきっかけで何か普通に仕事頑張った方が人生豊かになりそうだなって思って起業したいって思った感じですね。

── 人生に対して思うことはあんまないんすけど、でも事業は大きくしていきたいなと思う人(無名人インタビュー)

25歳で開業した20代男性経営者の語りです。サッカーを続けるかどうかを、これから働く40年近くという長さのなかに置いて話しています。そこから実際に起業に至るまでの道のりは、元記事のなかで語られています。

4.起業1ヶ月目の迷走

写真はすごい好きだけれども、写真の編集が辛いってなったときに、写真でお金をいただくっていうことがちょっとできなくなっちゃって、起業1ヶ月目で迷走したんですよ。

── 人生のための学校を作ったコーチングの人(無名人インタビュー)

コーチとして起業5年になる男性の語りです。好きなことと、それで対価をもらうことのあいだに起きたことが、「迷走」という言葉で話されています。そこからいまの仕事にどうつながったのかは、元記事で読めます。

5.58歳、友達からの一言で

58歳で起業したんですが、なんかそれもそれまでずっとその会社勤めしてて、ある程度の地位にいてたので、すごく恵まれてて、何の不満もなかったんですが、突然友達からちょっと手伝ってくれって言われて、会社を辞めて友達の仕事を手伝うようになったんですね。

── 人と違ったやつを選択する癖がある50代で起業した人(無名人インタビュー)

58歳で起業した60代女性の語りです。会社を辞める理由として不満は挙げられず、友達からの一言がきっかけとして話されています。そこから起業までに何があったのかは、元記事のなかで続きます。

読み終えたあなたへ

5人の語りに、共通する手順はありません。この記事は、起業のやり方をまとめるものではありません。始まりの言葉は、面倒くさい、だったり、友達からの頼みごとだったり、40年近く働くという年数の計算だったりします。並べてみても、ひとつのやり方にはまとまりません。それぞれが、その人がその時点で話した言葉として、そのまま残っているだけです。

もし、読みながら自分の場合はどうだろうと考えた方がいれば、今度は話す側にまわることもできます。無名人インタビューは、誰でも応募できます。事業がうまくいっている必要も、まとまった話を用意する必要もありません。話しているうちに、自分でも思っていなかった言い方が出てくることもあります。ここに並んだ5本も、誰かが話してくれたことで残った記録です。

話すのはまだ早いかな、と思う方には、聞く練習の場「聞くお茶会」もあります。話すより先に、人の話を聞いてみるところから始める、という入口です。案内は下にあります。


無名人インタビューについて

無名人インタビューは、2020年から続く一般の方へのインタビュー活動です。約20名のインタビュアーが年間約400件、これまでに1,500件以上のインタビューを記事にしてきました。

聞くことは愛すること。

公開

栗林康弘

このコラムを書いた人

栗林康弘(qbc)

無名人インタビュー主宰/聞く学校 校長

2020年に無名人インタビューを始めました。自分で872人の話を聞き、423本を編集。いまは16人の制作メンバーとともに年間約400件のインタビューを行い、これまでにのべ132名が聞き手・編集として参加しています。公開した実例は1,500件以上。聞き方の体系として「平聴(フラットリスニング)」を提唱し、2026年に「聞く学校」を開きました。1978年生まれ。(2026年8月21日現在)

栗林康弘のプロフィール →
聞く学校を見るコラム一覧へ