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COLUMN

不登校・ひきこもりを経験した人の話。無名人インタビュー5選

「不登校 その後」「ひきこもり 体験談」。そうした言葉で検索して、このページにたどり着いた方がいるかもしれません。ここにあるのは、原因の分析でも、こうすれば変わるという話でもありません。不登校やひきこもりを経験した人が、そのことを自分の言葉でどう話したか。その記録です。

無名人インタビューは、有名無名を問わず、その人の人生の話を聞くインタビュー企画です。これまでに1,500件以上のインタビュー実例を公開してきました。そのなかから、不登校やひきこもりが語られている5本を選びました。話しているのは10代から60代までの人たちです。いま自分をひきこもりだと言う人もいれば、中学卒業後の7年間を家の中で過ごした人もいます。

「ひきこもってた期間は何してましたか?」という質問が一番辛いと話す人、「高校に全く行かず、7年間おうちの中で」と中学卒業後の7年間を説明する人、「中学時代は不登校気味ですね」と振り返る人。それぞれ違う時点から、違う話し方をしています。

この記事は、5本を一つの結論にまとめません。誰かの経過を成功例として、別の誰かの経過をそうでないものとして扱うこともしませんし、掲載の順番にも意味はありません。各項目には、その人が話した言葉をそのまま引用しています。要約も言い換えもしていません。引用はすべて、公開済みの記事からの原文そのままです。

1.「ひきこもってた期間は何してましたか?」という問い

ひきこもりって、ひきこもってた期間は何してましたか? てのが一番辛い。

── ひきこもりの人(無名人インタビュー)

一番辛いこととして挙げられているのは、その期間について聞かれることです。働いては心が折れ、ひきこもることを繰り返してきた女性が、質問される側に立ったときのことを短い言葉で話しています。この前後は、元記事で読めます。

2.高校に全く行かず、7年間おうちの中で

高校に全く行かず、7年間おうちの中でひきこもりをして。なので、一般的に普通の人が高校とか大学とか行くような7年間は、私は家の中でずっと引きこもりをしていたっていうのが中学卒業後の人生ですね。

── 他責思考だったけど自責思考になれた人(無名人インタビュー)

中学卒業後の7年間を、本人はこう説明します。中学卒業後の7年間をひきこもって過ごした30代女性の語りで、一般に高校や大学に行く時期と重ねる形で年数が示されます。「一般的に普通の人が」という言い方も、本人の言葉のなかにあります。この一節の続きは、元記事にあります。

3.本当にこの人卒業できたんだって思ってくれたらいいな

その内容が、不登校の私が、全日制高校に通って、学んだことみたいな題名やったんですけど、それを書いて、本当にこの人卒業できたんだって思ってくれたらいいなって思って、それが一番届けたらいいなって思ってます。

── 約束屋さんをしている高校生の人(無名人インタビュー)

自分が書いた文章の題名が、そのまま引用のなかに出てきます。不登校から全日制高校を卒業した高校生が、その文章を誰にどう受け取ってほしいかを話した部分です。届けたい相手は名指しされていませんが、「本当にこの人卒業できたんだ」と思ってくれたらいい、という形で語られています。

4.何十歳と年取ってからでも、夢は叶うんじゃないかな

僕と同じようなひきこもりの方でも、諦めないでいたら何十歳と年取ってからでも、夢は叶うんじゃないかなと思います。最初の一歩を踏み出せば景色が変わって見えるんじゃないかな、それを伝えたかったです。

── ひきこもりの方でも諦めないでいたら何十歳と年取ってからでも夢は叶うと思う人(無名人インタビュー)

伝えたい相手を名指しするところから、この一節は始まります。「僕と同じようなひきこもりの方」に向けて、ひきこもりから作業所を経て一歩踏み出した人が、年齢を区切らない言い方で話しています。

5.私、中学時代は不登校気味ですね

私、中学時代は不登校気味ですね。遅刻はもう常習犯だったんですよ。

── このまま朽ちていきたくない63歳ひきこもり(無名人インタビュー)

63歳で現役ひきこもりを自認する男性が、中学時代のことを短く話しています。不登校気味、遅刻はもう常習犯、という説明だけがあって、理由はこの部分には出てきません。その後のことは、元記事のほうにあります。

読み終えたあなたへ

5人に共通する道筋はありません。7年間おうちの中にいた時期を人生の説明として話す人がいて、「本当にこの人卒業できたんだ」と誰かに思ってほしいと話す人がいます。「何十歳と年取ってからでも、夢は叶うんじゃないかな」と言う人がいて、63歳のいま自分をひきこもりだと話す人がいます。どれかが到達点で、どれかがその手前、という並べ方はしていません。

読みながら、自分の場合はどうだったか、あるいはいまはどうか、と考えた方がいるかもしれません。話してみようと思ったときには、今度は話す側にまわることもできます。無名人インタビューは誰でも応募できますし、順序立てて説明できる形にしてから来る必要もありません。話したくないことは話さないままでかまいませんし、話す時期を決めるのも本人です。

「聞くお茶会」という、人の話を聞く側で参加できる場もあります。まず座って誰かの話を聞いてみる、という関わり方から始められます。


無名人インタビューについて

無名人インタビューは、2020年から続く一般の方へのインタビュー活動です。約20名のインタビュアーが年間約400件、これまでに1,500件以上のインタビューを記事にしてきました。

聞くことは愛すること。

公開

栗林康弘

このコラムを書いた人

栗林康弘(qbc)

無名人インタビュー主宰/聞く学校 校長

2020年に無名人インタビューを始めました。自分で872人の話を聞き、423本を編集。いまは16人の制作メンバーとともに年間約400件のインタビューを行い、これまでにのべ132名が聞き手・編集として参加しています。公開した実例は1,500件以上。聞き方の体系として「平聴(フラットリスニング)」を提唱し、2026年に「聞く学校」を開きました。1978年生まれ。(2026年8月21日現在)

栗林康弘のプロフィール →
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